IPO(新規株式公開)を目指すと決めた経営者の多くが、最初に手をつけるのは「上場スケジュールの作成」です。
「いつまでにどこまでやるか」を明確にしたい──その気持ちはよくわかります。しかし、実務の現場を見ていると、“スケジュール”から始めた会社ほど途中で立ち止まることが多いのが現実です。
「いつやるか」よりも「なぜやるか」
IPO準備は、制度対応のプロジェクトに見えて、実は“経営の再構築”です。経営管理体制、意思決定の仕組み、会計処理の透明性、人材配置──。
それらを整える中で、経営者自身が「どんな会社にしたいか」を再定義する機会になります。そのため、最初にやるべきことは**“IPOをなぜ目指すのか”を明確にすること**です。資金調達か、採用か、信用力の獲得か。目的が曖昧なまま走り出すと、途中で「本当に上場が必要か」という議論が必ず出てきます。
スケジュールは「目的のための手段」であって、「目的」そのものではありません。
実務上の第一歩は“現状の見える化”
では、何から始めればいいのか。おすすめは、**現状の棚卸し(見える化)**です。
・会計方針や経理体制は整っているか
・内部統制の仕組みがどの程度あるか
・経営会議で数字が正しく共有されているか
・CFO・管理部門のリーダーはいるか
この「現状の地図」を描くことで、初めて“何を・どの順番で”整えるべきかが見えてきます。監査法人との面談や主幹事証券の選定も、この見える化の結果をもとに進めるのが理想です。
IPOは「数字の整備」ではなく「組織の成熟」
多くの経営者が誤解しがちなのが、「上場=数字の正確さ」だという考え方です。確かに、会計基準や開示制度への対応は欠かせません。しかし、IPO審査で本当に問われるのは、**“経営が数字で語れるか”**という点です。たとえば、
・利益計画がどのように策定され、誰が責任を持っているのか
・重要な経営判断がどのような情報に基づいて行われているか
・経営と現場がどのように情報共有しているか
これらはすべて「組織の成熟度」の指標です。会計士としてIPOを支援していても、最終的に成功する企業は、数字ではなく人と仕組みに投資している会社だと感じます。
経営者が今すぐできる3つのこと
1.IPOの目的を明文化する
└ 「なぜ上場するのか」を経営チームで共有し、全員が同じ方向を向く。
2.現状の経営体制を可視化する
└ 強み・弱みを整理し、社内で“何を整える必要があるか”を把握する。
3.信頼できるパートナーを早期に見つける
└ 会計士・証券会社・弁護士などを、早めに“話し相手”として巻き込む。
まとめ:上場準備は「走りながら考える」では間に合わない
IPO準備は3年計画が一般的ですが、その3年をどう使うかで結果は大きく変わります。スケジュールを作る前に、まずは経営の現在地と目的地を明確にする。この最初の一歩が、その後の整備スピードとチームの一体感を決定づけます。
上場は「経営のゴール」ではなく「組織の新しいスタートライン」です。
そのスタートラインに立つために、まずは“スケジュール表”ではなく“経営の羅針盤”を描くことから始めてみてください。
今回のブログ、いかがでしたでしょうか?これ、実はAIを使って作成しました。今までの私のブログと比べていかがでしょうか。今までは何を書くかネタを探し、そのテーマに自分なりの感想を文章にしてまとめると、それなりの時間がかかっていましたが、今回はわずか5分です。会計士もAIを上手く使っていかなければ、その内置いていかれる時代が来るのは間違いないような気がしますね。
引地健児