2021年に日本政府が公表しました「成長戦略実行計画」において、5年後の約束手形の利用廃止、小切手の全面的な電子化が盛り込まれたことに伴い、各金融機関では2026年末までに手形・小切手の発行終了の方針を打ち出しています。
手形・小切手の廃止を来年に迎えた2025年、まだ期限まで1年以上あるものの、早くも期限を待たずして手形・小切手の取扱いの終了を公表する金融機関も出てきました。メガバンクの中でも三井住友銀行は2025年9月末をもって手形・小切手の発行を終了すると発表しており、UFJ・みずほも足並みを揃えるものと思われます。
電子決済に移行することで印紙の節約や管理コストの削減、盗難のリスクを回避できる等、企業にとってのメリットは大きいものと考えられます。現時点でも大企業の多くはすでに電子決済に移行しているかと思います。他方、中小企業はというと、まだ手形・小切手を使用している状況が見られます。要因としては、電子決済システムの導入やセキュリティ対策にかかるコスト負担や取引先との調整に手間がかかる、といったことが挙げられます。電子決済のシステム上、支払側が電子化対応したとしても受取側で対応できていなければ成立しないということですね。
今後、電子決済が全面的に普及していけばこれまでの紙媒体での決済よりも得られるメリットは大きいですが、やはり新しいものを取り入れる、変更する時の負担を考えるとなかなか前に進まないものと思われます。とはいえ、来年2026年で手形・小切手は廃止され、ご利用の金融機関によってはそれよりも早い段階で廃止される可能性がありますので、事業者の皆様方におかれましては早めの対応をご検討くださいませ。
亀元 祐希