「がんばらない経営」

皆さん 「がんばらない経営」してもよいでしょうか?

最近、面白い経営理念に出会いました。それがタイトルの「がんばらない経営」です。
これは家電量販店業界第3位のケーズデンキの経営理念です。
また、同社のモットーとして「お客様第一の実現のための従業員第一」という言葉を掲げています。
一見すると一体どういうことなんだ?と思いますが、よくよくこの2つの言葉の真意を調べれば、調べるほどにその意味するところに非常に納得し、人間理解の深さに驚かされます。
経営の参考にすべき多くの知恵がつまった宝の言葉だと確信しています。

代表社員 西村強

出典:ケーズデンキのHP

1.「がんばらない経営」

当社の経営を「がんばらない経営」と表現していますが、なにもしなくても楽に仕事ができる経営ということではありません。
「がんばる」という言葉には自分の持っている以上の力を出す、つまり「無理をする」というようなイメージがありませんか?
短時間であればそれも可能かもしれませんが、終わりのない会社経営には「がんばる」という考えは適切ではないと考えています。無理をすれば必ずその反動があります。「がんばらない」は、お客様にご満足いただくためにあるべき姿に向かって、正しいことを無理せず、確実に実行していく当社の経営スタイルを表現しているのです。

2.「お客様第一」の実現のための従業員第一

当社は、明るい笑顔や元気な挨拶でお客様をお迎えすることは勿論、お客様のご要望をよく聞き、どのようなことでお困りで、どのような商品をお求めなのかを正しく理解して対応する。この当たり前のことを続けてケーズデンキのファンを増やしていくことが会社が成長する唯一の方法であると考えています。小売業を営む会社であれば「お客様第一」を掲げるのは当然のことですが、それを一番に考えてしまいますと、お客様のためといって社員を無理に働かせてしまうかもしれません。社員が会社から大切にされていると感じるからこそ、お客様に気持ちよく対応できるのであって心身ともに良い状態でなければ、能率も上がらずお客様によいサービスもできません。社員を大切にすることが、最終的にお客様への本当の親切に繋がると考えています。

出典:第15回 社員の幸せを考えるブレない経営とは?~事例:ケーズデンキ |

日本経営合理化協会

 同社は1947年茨城県水戸市で創業後、2代目社長でもあった加藤修一現会長が、「業界1位にならないようにがんばらない事を心がけている」を基本に、「1位になった会社はやがて衰退してしまう、だから、ゆっくりと成長することを目指す」をモットーにブレない経営軸を確立しています。同社が掲げる“ゆっくり成長する”こととは、以下の社員の満足度をアップさせる仕組みでもあります。

●会社がゆっくり成長するためには、全員が最大の力を発揮する必要があり、そのため同社は家電製品以外は扱わず、家電だけに集中することで、社員が覚えることを単純化(家電以外は覚えなくてよい)し、全員を戦力化している。社員は、誰もが役に立つ(戦力になる)と感じれば、やる気になります。つまり、やる気になるには、成功体験=シンプルなことで役に立つ 仕組みが不可欠なのです。

●同社は、理念経営<頑張らない経営>で最も大切なのは従業員、次いでお取引先、その次がお客様と考えていますが、その詳細は以下のとおりです。

従業員を大事にして、働きやすくのびのびした良い環境をつくると、従業員はお客様に親切にし、お客様を騙すようなこともしなくなります。
そして、大事なお取引先との関係を良くすれば、余った商品ではなく、人気の商品を同社に納入してくれるようになります。
その結果、お客様が良い商品を買ってくださって店が儲かり、最後に株主が儲かるのです。

~勝ち残る理念経営の実践とは??~

ケーズデンキは、理念経営を実践するために、都会に店を作らないという主義を徹底しているのですが、実は、都会に店を作らないことは、理念経営の本質とも言える、地域密着の戦術そのものなのです。

家電量販店は、大きな店で品揃えを豊富にして、遠いところからお客様を呼び、利益を生み出すビジネスモデルだったのです。しかし、出店場所がなくなり、また不景気のため都市部に出店地が見つかると、一部の家電量販店は、出店コストが高くても、出店し、利益を生み出そうと努力しています。

が、同社が都市部に出店しないのは、出店地が都市部にある、ないに関わらず、都市部で競争すれば(出来ないことはしない=企業理念)、頑張らない経営の軸を崩さなければいけないから、出店しないわけです。

都市部ではない、郊外の家電量販店なら、儲かるか?というと、郊外立地では、お客様に行けば必ず探しにいった商品が必ずあると思ってもらわなければ、顧客のロイヤリティーは獲得できないため、日常のニーズ商品を充実させる必要があります。

そのため同社は、自社の競合店舗の近く(例:ヤマダの郊外型店舗)にぶつける形で、店舗面積が1.5倍から1.7倍もある店舗を出店し、売り場面積の広さと、品揃えの良さで家電大手を迎撃することで、地域に密着した不可欠なお店の地位を不動のものとし、顧客支持を勝ち取ろうとしているのです。

~社員が辞めない地域密着戦術とは!!~

同社の本当の地域密着としての強さは、社員のために働く場所を特定してあげていることです。
会社が、「九州の人に北海道へ行け」と言わずにすめば、社員は大切なコミュニティー(家族や親戚、友人など)と離れずにすみ、離職率は減ります。
社員(人)の幸せとは、大切な人と離れないことでもあります。
同社は社員のために、を“安心”という言葉に置き換え、先の地域密着の施策を次のように述べています。

「なにも電器屋をやるのにわざわざ北海道まで行かなくても、それは北海道の人がやればいいということです。社員はあまり遠いところへ行くと不安ですけど、それで安心できます。また給与水準が地域によっては少し違っており、エリアごとに満足する水準でやってもらえます。(コストダウン)そういうことで会社を分けてある(子会社が以前のままで地域のお店として存在)わけです。」

新型コロナ禍でもこのユニークな経営方針で堅実な成長を続けているようです。

出典:新型コロナ禍でも「ケーズデンキが絶好調」のなぜ(Yahoo!ニュースより)

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