東証グロース市場の上場維持基準の改定 2030年

東証はグロース市場を「真の成長企業」が集まる市場にするため、上場維持基準を厳格化し、企業に早期かつ高い成長を強く促す方針を打ち出しています。東証グロース市場の上場維持基準について、「上場5年経過後の時価総額100億円以上」を求める新基準が導入される予定です。

(現行)上場維持基準:上場から10年経過後時価総額40億円以上

(改定後)上場維持基準:上場後5年経過時点で時価総額100億円以上。2030年~。猶予措置あり。

現在、グロース市場の企業のうち約7割が100億円基準を満たしていないため多くの企業に影響がでそうです。

これにより今後予想されることを簡単に下記まとめてみました。

(1) グロース市場の上場企業への影響

経営戦略の転換: 5年以内に時価総額100億円を達成するために、事業計画の見直しや成長投資(R&D投資やM&A)の加速、資本政策、配当政策、IR(投資家向け広報)活動の強化など、経営戦略の転換を迫られます。

スタンダード市場移行:グロース市場で新基準(時価総額100億円)を満たせない企業は、スタンダード市場移行という選択肢もあります。

(2) IPO(新規上場)の審査・引受基準が厳しくなる可能性

・IPOハードル上昇:上場維持が難しくなるとの見方から、主幹事証券会社側が引き受ける際に現状より厳しい基準を設ける可能性も指摘されています。

他市場の検討: TOKYO PRO Marketや地方市場など、他市場への上場を検討する企業が増える可能性があります。

(3) M&A・再編市場の活性化

・売り手側(M&A対象企業)の増加:上場維持基準未達企業の「出口戦略」として大企業やプライベート・エクイティファンドへの売却を選択するケースが増加することが考えられます。

買い手側(M&A実行主体)の動機高まる:体力のある大企業は、グロース市場の基準未達に悩む有望なスタートアップを、比較的安価な株価水準で買収する機会と捉える可能性があります。

代表社員 西村強

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